水俣の漁師たちは1950年ごろ、海岸や畑でカラスやアメドリが落下する不気味な光景を目にするようになった。54年6月初旬、茂道(もど)の漁村でネコが狂い、100匹余りが死に絶えた。 海に面した土地は狭く耕作は限られている。だが水俣湾は好漁場。豊かな魚介が人々の腹を満たしてきた。その海の幸が新日…
水俣の漁師たちは1950年ごろ、海岸や畑でカラスやアメドリが落下する不気味な光景を目にするようになった。54年6月初旬、茂道(もど)の漁村でネコが狂い、100匹余りが死に絶えた。 海に面した土地は狭く耕作は限られている。だが水俣湾は好漁場。豊かな魚介が人々の腹を満たしてきた。その海の幸が新日…