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<p>ボルボS90リチャージ アルティメットT8 AWDプラグインハイブリッド(4WD/8AT)【試乗記】 懐かしさのなかに吹く新しい風 – webCG</p><p>「ボルボS90」に乗ったり見かけたりするたびに、先代S90の個人タクシーに乗った時のことを思い出します。ドイツ車とも英国車とも違う快適性が魅力です。(櫻井健一)</p><p>パワフルなプラグインハイブリッドシステムを搭載した「ボルボS90」が上陸。電動化を推進したパワートレインや、Googleとの連動による最新インフォテインメントシステムの採用により、伝統的なフラッグシップセダンの走りはどう変わった?</p><p>ルーツはクーペのスタディーモデル それまでの「S90 B6 AWDインスクリプション」に代わるフラッグシップセダンとして2022年7月に導入されたのが、「S90リチャージ アルティメットT8 AWDプラグインハイブリッド」だ。いかにも最近のボルボらしい長い名称からもわかるように、パワートレインは外部充電が可能なボルボ自慢のハイブリッドシステムで、内容はステーションワゴンの「V90リチャージ アルティメットT8 AWDプラグインハイブリッド」に搭載されているシステムと同一である。そのメカニズムは、最高出力317PSの2リッター直4ターボエンジンと同71PSのスターター兼発電用モーター(CISG)、同145PSのリアモーターで構成される。エンジンが始動しないEVモードの場合はこのリアモーターのみで走行する後輪駆動車となる。 ボルボといえばステーションワゴンというベテラン勢、あるいは「XC」系のSUVでしょうという最近のドライバーにしてみれば、「ボルボのフラッグシップセダンってどんなモデルだっけ?」という反応もむべなるかな。2017年の導入初期は500台の限定モデルとしての販売であり、その後日本での販売が途絶えたこともあったから、S90の印象は薄いといわれてもしかたがない。 ただ、新世代ボルボのフラッグシップセダンとして2016年1月のNAIAS(北米国際自動車ショー)でパブリックデビューした現S90は、実は相当な意欲作である。そう言い切れる理由は、新世代ボルボを示唆したコンセプトカー3部作のトップバッターとなった「コンセプトクーペ」のデザインテイストやディテールを見事に再現しているからだ。 コンセプトクーペは2015年のIAA(フランクフルトモーターショー)で公開されたデザインスタディーで、今に続くSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)プラットフォームを用いた新しいデザインランゲージをまとっていた。スタディーモデルはクーペ、市販モデルはセダンという違いこそあれ、並べてみれば両者の共通性に気づくだろう。セダンでありながらどことなくクーペライクでスタイリッシュなイメージは、そこにルーツがある。 Googleの各種サービスを標準装備する「S90リチャージ アルティメットT8 AWDプラグインハイブリッド」は、従来の「B6 AWDインスクリプション」に代わるモデルとして2022年7月に発売された。</p>