ピエトロ・フィッティパルディとデビッド・ハイネマイヤー・ハンソンが、2023年のWEC世界耐久選手権に参戦するJOTAに参加し、オリバー・ラスムッセンと28号車オレカ07・ギブソンのステアリングをシェアすることが決まった。
ハースF1チームのリザーブドライバーを務めたフィッティパルディと、2014年のLMGTEアマクラスチャンピオンであるハイネマイヤー・ハンソンがイギリスの強豪チームに加わった。
既報のとおり、JOTAは2023年シーズンに向けWECハイパーカークラスにステップアップし、ポルシェ963のカスタマーカーを走らせる。このプログラムと並行してチームはLMP2キャンペーンも実施するため、後者のプログラムは2台体制からシングルカー体制に変更されている。
今回加入したふたりのドライバーは、以前はLMP2チームのインターユーロポール・コンペティションの一員としてELMSヨーロッパ・ル・マン・シリーズに参戦していた。
2022年にプロトタイプで初のフルシーズンを戦った26歳のフィッティパルディにとって、WECでフルシーズンを過ごすのは開幕戦のスパでクラッシュを喫し両足を骨折した2018/2019年シーズン以来、初めてとなる。なお、ドラゴンスピードに所属していた当時は、このクラッシュによってその後のプログラムに参加することはできなかった。
2度のF1チャンピオン、エマーソン・フィッティパルディの孫である彼は「2023年のWECでJOTAとレースする機会を得て、とてもうれしく思っている」と語った。
「彼らは非常に成功しているチームであり、耐久レースでの経験が豊富だ。彼らと一緒に仕事ができることは素晴らしい機会だ」
「ELMSで一緒にレースをしたデビッド(・ハイネマイヤー・ハンソン)と一緒にレースをする。僕たちはすでに多くの素晴らしいレースケミストリーを持っており、そこにオリバー(・ラスムッセン)が加わるということは、チームにいくつかの素晴らしい経験と最近の経験が追加されることを意味する」
「僕たちはすぐに打ち解けることができると思うし、(シーズンを)スタートするのが待ち遠しいよ」
ハイネマイヤー・ハンソンは、イギリスのチームが運営していたジャッキー・チェン・DCレーシングのプログラムでオレカ07をドライブしたことがあり、JOTAになじみがある。
43歳のデンマーク人は、28号車オレカのシルバードライバーに指名されている。同じデンマーク出身のラスムッセンは昨季2022年、ジョナサン・アバディーン、エド・ジョーンズと組んでこのポストに就いていたが、FIA国際自動車連盟は2022年に向けてラスムッセンをゴールドに昇格させている。
■新しいドライバーラインアップに自信。「これ以上を望むのは難しい」
「WECのフルシーズンのためにJOTAに戻ることができ、とてもうれしく思っている」と語ったハイネマイヤー・ハンソン。
「僕たちは2019年のWECセブリングで一緒に優勝しているので、ともに達成できることがあることを知っている。ピエトロ(・フィッティパルディ)とふたたび同じクルマをドライブするという継続性と、オリバーというもっとも有望な若手デンマーク人ドライバーを加えたこのラインナップでは、これ以上を望むのは難しいだろう」
「ここ数年、LMP2の競争レベルは信じられないほど高くなっているが、才能、チーム、そして表彰台に返り咲くという決意の組み合わせがあるとすれば、これしかない」
ふたりの新メンバーと組むラスムッセンは「2022年のキャンペーンの後、このような機会を得て、2023年にふたたびJOTAとレースができることに感謝してもしきれない」と述べた。
「以前の成功したキャンペーンを基に、(次のシーズンに向けてチームを)構築できるという事実に非常に興奮している。ピエトロとデビッドと一緒に走れることも素晴らしいことだ。2023年に向けてすごいチームができたと思う」
「最後にJOTAのみんな、特にデビッド(・クラーク)、サム(・ヒグネット)、そしてすべてのスポンサーやマネージメントのみんなに感謝している」