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仕事机のそばに、銅版画を飾っている。40センチメートル四方の「貧乏人のかぼちゃ浄土」と題された細密なタッチの作品で、仕事に集中するよりも、これを眺めている時間のほうがはるかに長い。穴のあいたブリキ板や板切れを寄せ集めた4層か5層の建物。ボロ家屋に老若男女があふれるようにいて、それぞれ…