NTTインディカー・シリーズで活躍する佐藤琢磨が主宰している「グリコ× with you Japan TAKUMA KIDS KART ACADEMY」が12月4日に、千葉県の新東京サーキットで開催された。
「モータースポーツの楽しさを通じて、復興地を応援しよう!」をテーマに2014年にスタートしたTAKUMA KIDS KART CHALLENGE。カートに初めて乗る子どもからレースデビューを目指す小学生を対象として、北海道から沖縄まで全国23カ所のサーキットで、延べ1551人の子どもたちがタイムトライアルを行い、その回数は9000回を越え、過去最高を記録した。
11月にモビリティリゾートもてぎで「グリコ× with you Japan TAKUMA KIDS KART CHALLENGE 2022 FINAL」が開催され、ファイナルヒートに残った上位10名が今回行われた「グリコ× with you Japan TAKUMA KIDS KART ACADEMY」に招かれた。
ワンステップ上のカートを体験し、10名の実力を試すTAKUMA KIDS KART ACADEMY。新東京サーキットは初めての開催となった。
コース1周を佐藤琢磨と一緒に歩いてコーナーごとにポイントを聞き、その後カートに乗り込んで、スラローム練習、ブレーキングの練習を実施。
選ばれた子どもたちだけあって、初めてのマシンでも習熟が早くみるみるうちに上達。フリー走行の時間では周回タイムも次第に上がっていき、次のタイムトライアルではトップから10位までのタイムは僅差となった。
子どもたちの習熟度の早さとスキルの高さから、佐藤琢磨と長谷川謙一競技長は10周予定だった模擬レースを15周に変更して、ポテンシャルを発揮するチャンスを与えた。
模擬レースのグリッドに並んだ子どもたちは、レース前のブリーフィングを受けた後、ローリングスタートの練習を行い、いよいよ最後のレースを迎える。
ポールポジションを取ったファン・ヘイン君が好スタートを切り、その後にタイムトライアル2番手の柱本翔夢伊(ハシラモト・カムイ)君が追走。次第にこの2台が後続を離して、トップ争いは彼らに絞られた。
彼らの熱いバトルはコースの各所で繰り広げられ、新東京サーキットの場内は大盛り上がった。
ファイナルラップまで続いたトップ争いは、フィニッシュラインで1000分76秒と僅差でゴールとなった。
ウイナーのファン君は歓喜のあまり、2番手となった柱本君は悔しさのあまりに涙が溢れふたりともカートから降りることができず、それを見た関係者も胸を打たれて涙が止まらないドラマチックなフィナーレとなった。
そして彼らだけでなく、残りのドライバーたちもコース上で素晴らしいパフォーマンスを発揮、多くの選手が自己タイムを上回ってレースを終えた。TAKUMA KIDS KART ACADEMY 史上最高の好レースだった。
1日を終えた佐藤琢磨は「最後の模擬レースでこんなに素晴らしいレースが見られるなんて、本当に素晴らしかった。目頭が熱くなりました。今年はとてもレベルが高かったように思います」
「彼らは友達でもあり、ライバルでもあり、今日レースをしたことをきっと忘れないでしょう。この良い経験を生かしてこれからも頑張って欲しいですね。楽しみにしています」
「それと開催に向けてご協力いただいたスポンサーの皆さん、スタッフ、ご父兄の皆さんにもお礼を申し上げたいと思います。子ども達がこのように素晴らしいレースが出来たのも、ご尽力いただいたからこそだと思います。ありがとうございました」と語った。
(TKKCプレスリリースより)