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山口瞳のエッセーを集めた「酒呑みの自己弁護」(新潮社刊)は「最後の一杯もうまいけど、最初の一杯もうまい」で始まる。これは至言である。一昔前の宴席で、必ずや歌われた民謡「黒田節」は、「酒は飲め飲め~」である。そこで、大酒飲みに限って「酒は百薬の長」との故事(前漢を倒し、新の皇帝とな…