フォルクスワーゲンの現行ラインナップで、唯一のオープンモデルをご存じだろうか。答えはゴルフ、ではなくてT-ROCカブリオレ。日本には未導入だがそのカッコよさときたら惚れ惚れするほどだ。日本発売の期待も込めてその成り立ちを紹介しよう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/フォルクスワーゲン
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■T-ROCのクーペスタイルをそのままオープンに!
T-ROCはご存じフォルクスワーゲンのコンパクトクロスオーバーSUV。2017年にデビューし、わずか4年で世界販売100万台を達成したという人気者だ。ティグアンより小さくT-Crossより大きい全長4.3m弱のボディはどんな国でも扱いやすく、日本においてもフォルクスワーゲンの主力モデルの1台にまで成長した。
そんなT-ROCに2019年夏に追加されたのが、このカブリオレ。T-ROCの持つクーペ風のルーフラインをそのままソフトトップに置き換え、2ドア化したモデルだ。
オープン化に伴いホイールベースが37mm、全長が34mm長くなったがたたずまいはまんまT-ROC。もちろんボディ補強にも抜かりはなく、フロアやサイドパネル、Aピラーなどを強化し、クロスメンバーも強化品に置き換えられている。
格納式ルーフはハードトップではなく、コンベンショナルなソフトトップを採用。ビートルやゴルフでソフトトップを見慣れてきたフォルクスワーゲンのユーザー層からすれば、かえって安心感の増す装備といえる。
開閉はもちろん電動で、センターコンソールにあるレバー操作だけで操作は完了する。開閉に要する時間は9秒。時速30km以下で作動するから、信号待ちなどでパッと屋根を開けて注目を集めることもできる。
ルーフの開閉機構によってリアシートは狭くなったが、子供を乗せたり、荷物を置くといった用途には十分機能する。トランク容量はルーフを格納しても284リットル確保されており、リアシートを倒すことでトランクスルーとすることも可能だ。
パワートレインだが、本国ドイツでは1リッター3気筒ターボ(115ps)と1.5リッター4気筒ターボ(150ps)の直噴ガソリン2本立てで、トランスミッションは6速マニュアルか7速DSGが選べる。
豪華装備が自慢の「Rライン」がラインナップされるのは他モデルと同様で、これさえ選んでおけばルーフを開けていても、インテリアのゴージャスさを十分アピールできるだろう。
2022年にはT-ROC全体のマイナーチェンジが行われ、T-ROCカブリオレも合わせてお色直しが施された。フロントグリルの造形が新しくなり、多くのLEDが緻密な制御を行うIQライトを装備したことは他グレードと共通、運転支援技術も最新のものにアップデートがなされた。
そしてT-ROCカブリオレ最新のニュースが、12月に発表された999台の限定モデル「エディション グレー」。19インチの大径ホイールをおごられたマットグレーのボディカラーがしびれるほどカッコよく、ドアを開けたサイドシル部分にはシリアルナンバーが刻まれる。
2023年2月から納車が始まるそうで、価格は4万6470ユーロ(およそ650万円。「エディション」ベース仕様)だそうだ。
SUVのオープンモデルといえば、日本では初代レンジローバー イヴォークにコンバーチブルがラインナップされたくらいだが、その華やかさは現在でも捨てがたい。フォルクスワーゲン ジャパン様、なにとぞT-ROCカブリオレ導入をご検討いただきたく、どうかよろしくお願いいたします!
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