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<p>Creepy Nuts「オールナイトニッポンは僕らの説明する場所」</p><p>【Creepy Nuts「影響を受けたラジオ」】 #DJ松永:僕はずっと言ってるけど『#オードリーのANN』。 #R指定:宇多丸さんの勧める映画や、分析するカルチャーにはやっぱり引きつけられますね。 #CreepyNuts の2人が「影響を受けたラジオ」とは?「[日経エンタ掲載記事]</p><p>この春に1部の『オールナイトニッポン』へと昇格したCreepy Nuts。ラジオとの向き合い方の変化や、改めてすごいと感じる番組、そして今後の番組における野望などについて語ってもらった。</p><p>――「経年変化」についても自覚しているというCreepy Nuts。そういった変化に「恐怖心」はないのだろうか。 松永 むしろ、気持ちとしてはすごく楽になりましたね。これでもっと長い距離を走り続けられるなって。お互いにある意味「サボれる」ようになって、相手に委ねる部分も増えたし、そこで「予定調和ではない会話」も生まれやすくなりました。 R-指定 自分の話した内容に、相方がどうリアクションするかが未知やからこそ、話し出すことができると思うんですよね。予定調和というか、完全に頭からケツまで自分1人でトークしろと言われたら、それを毎週はできないと思う。それに、自分が自己完結させたいと思うアートフォームは「ラップ」なんですよね。1つの世界をしっかりとリリックで形にして、聴いた人をこんな感情にしたいと投げ掛けるのは、自分にとってはラップという表現。だけどラジオに関しては、松永さんという会話を一緒に楽しんでくれる人や、リスナーからのリアクションもあって、そこから脱線も含めて思いもよらぬ着地点や、発想が引き出されていくことが大事だと思うし、それがCreepy Nutsの『ANN』の醍醐味なので。 松永 会話の役割に融通が利くのも大きいと思いますね。芸人さんみたいにボケとツッコミの役割が決まっていたら、ある程度そのキャラクターに沿わないといけないけど、僕らにはそういう役割がないから、お互いに会話の攻守交代ができるし、受けるのか、返すのか、キレるのか……みたいに、アプローチが広いんですよね。 ――では、2人が影響を受けているラジオ番組について聞いてみよう。 僕はずっと言ってるけど『オードリーのANN』。オードリーのように、若林(正恭)さんの持ってきたフリートークを春日(俊彰)さんが受けて、それを笑いにつなげるっていうことを、あの長尺で毎週、10年以上やり続けるのは、もはや異常だと思います。 R-指定 俺はRHYMESTER宇多丸さんの『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ)。宇多丸さんの勧める映画や、分析するカルチャーにはやっぱり引きつけられますね。 松永 自分の知らないものだったり、距離の遠いものに興味が湧くよね。自分にとって今は格闘技がそうかもしれない。試合はもちろん、格闘家のやってるYouTubeも片っ端から見てますね。 R-指定 俺も自分の仕事とつながると、素直に楽しめなくなる怖さはありますね。だからこそ、怪談とかホラーは大好きですけど、YouTubeやDVDで見るのも、「これぞ怪談!」というようなレジェンドのほうが多いかもしれないですね。 ――放送開始から5年目を迎え、2人にとって『ANN』はどんな存在なのだろうか。 俺は「説明する場所」ですね。例えば、SNSで何かを書くと、届けたくない人や、そもそも俺らに良い印象を持ってない人にも言葉が届いてしまう。だけどラジオにまでたどり着く人は、そもそも自分たちを理解しようとしてくれてると思うんですよね。だから、自分の言葉を発信するのにふさわしいメディアだと思いますね。 R-指定 俺も「伝える場所」かな。実は何かを伝えることにすごく時間が必要なタイプなんですよね。だから、自分の思いの芯の部分を1番そのまま伝えられるのは、ライブでのMCと、そこにつながる曲だったりする。ラジオはそこに至るまでの思いやバックグラウンドを伝えられる場所になってます。今後は先輩や同世代、年下のアーティストをもっと招きたい。「日本語ラップ紹介」含め、やっぱり「ヒップホップラジオ」と自分たちで言っているからには、そこを軸に置き続けたいと思いますね。 松永 日本のシーン全体はもちろん、俺で言えば新潟、Rは大阪みたいに、地元もそして仲間も活性化させたいよね。ヒップホップが自分たちの持ち場だと思うし、そこで勝負しなくちゃいけないなと思っています。 Creepy Nutsのオールナイトニッポン 月曜25時~27時 2018年4月に『ANN 0』がスタートし、22年4月に1部の『ANN』へ昇格。DJ松永選曲の楽曲や「R-指定の日本語ラップ紹介」など、ヒップホップを軸にした構成と、2人のテンポの良い掛け合いがユース層を中心に注目を集めている。 「もともと『ラジオが好き』『ANNが好き』と言ってくれていたお2人。単発を4回やり、『ANN0』を4年やって、1部の『ANN』に上がってという流れを見ると、今の時代の『ANN』の象徴なんじゃないかなと思いますね。」(番組を担当する富山P) HIPHOPとラジオ Creepy Nutsのオールナイトニッポン読本 Creepy Nutsの「ANN」の歴史を一冊にまとめた、2人にとって初の単行本。これまでのトーク傑作選に加え、2人のラジオ史を語るインタビューや、番組でかけられた音楽解説などを凝縮して収録。(幻冬舎/1650円) (写真/中川容邦)</p>