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<p>【笠原一輝のユビキタス情報局】 ノート向け第13世代CoreにEコアが8つ増えた「HX」と、L2キャッシュ増量の「H/P/U」が登場。いずれも高クロック動作</p><p>【笠原一輝のユビキタス情報局】ノート向け第13世代CoreにEコアが8つ増えた「HX」と、L2キャッシュ増量の「H/P/U」が登場。いずれも高クロック動作</p><p>Intelは1月3日(米国時間)、1月5日からラスベガスで開催されるCES 2023に向けた新製品として、第13世代Coreプロセッサ(Raptor Lake)のノートPC版およびデスクトップPC版の追加SKUを発表した。順次OEMメーカーなどから出荷開始される。</p><p>本記事では、ノートPC向けCPUのマーケティング責任者であるIntel クライアントコンピューティング事業本部 モバイル製品マーケティング 上席部長のダン・ロジャース氏に話をうかがって分かった追加情報などを交えながら、第13世代Coreの新たな詳細を解説していきたい。 SシリーズにSKU追加。Pコアなしの「Core i3 N」も登場 第13世代Core Sシリーズ、写真は昨年9月に発表されたK SKU (1) デスクトップPC版に追加SKU。TDP 65W/35W版のいわゆる通常版(K SKUではないSKUのこと) (2) Eコアのみで構成されているNシリーズ (1)に関しては、昨年9月に発表された、デスクトップPC向け第13世代Core Sシリーズの追加SKUとなり、プロセッサナンバーの最後にKが付かないSKUとなる。 K SKUではオーバークロックがやりやすいように、ベースクロックに対して倍率がロックされていない。そのため、安定性を損なう可能性があるベースクロックのオーバークロックをせずとも、倍率を上げるだけでオーバークロックができる。 それに対してK SKUではないSシリーズでは、この倍率がロックされている。その代わり、安価な価格設定になっており、オーバークロックを必要としないコンテンツクリエーションなどのプロユーザーや、ビジネスユーザー向けの製品となる。 Intelが発表したTDP 65W版、TDP 35W版のデスクトップPC向け第13世代CoreのSKU構成 今回発表されたSシリーズの追加SKUには、TDP 65W版やTDP 35W版の製品が用意されており、最上位モデルとなるCore i9-13900はPコア(8)、Eコア(16)を搭載する。 前世代でTDP 65W版最上位のCore i9-12900Kは、Pコア(8)、Eコア(8)だったが、今回でEコアが倍になり、さらにPコアもコア1つあたりのL2キャッシュが1.25MBから2MBへと増量されているRaptor Coveへと進化した。 また、Intel社内でIntel 7 UltraやIntel 6などと呼ばれているIntel 7の改良版のプロセスノードを利用して生産されているため、クロック周波数も引き上げられている(Core i9-13900でターボ時最大5.6GHz、Core i9-12900は5GHz)。 これらの改良により、シングルスレッド時で11%、マルチスレッド時で34%の性能向上を実現している。 第13世代Core Nシリーズ。Pコアなしの0+8+32という構成になっており、CPU単体の価格で100ドル以下の市場をターゲットにする製品。ほかの第13世代Coreと比較するとパッケージに対してダイが小さい (2)のNシリーズは、新しく投入されたバリュー向けの製品。簡単に言ってしまえば、PコアとEコアの2つの種類のコアから構成されている第12世代Core(Alder Lake)、第13世代Core(Raptor Lake)からPコアを取り払って、Eコア(Gracemont)のみで構成された製品になる。 GPUは第11世代(Tiger Lake)以降に継続採用されているXe-LPの32EU。Xe-LPを採用しているため、AV1のハードウェアデコードを実現しているなどの高スペックになっており、GPUの性能が従来のAtomベースの製品と比較して高いのが特徴になる。 第13世代Core Nシリーズのブロック図 後述するが、第12/13世代CoreのH/Pシリーズは6(Pコア)+8(Eコア)+96(GPU)という構成で、Uシリーズは2+8+96、Nシリーズは0+8+32となっている。 具体的には、Eコアクラスタ(4コアで1クラスタとなっている)が2つあり、8コアの製品が「Core i3 N-305」(TDP 15W)、Eコアクラスタが1つで4コアの製品が「Intel N200」(TDP 6W)という2つのSKUがある。 Core i3 N-305は、新しくCore i3直下の製品を意味する「Core i3 N」のブランド名が与えられていて、NシリーズはCPU単体の価格で100ドル以下の製品をターゲットにしている。 【表1】第13世代Core NシリーズのSKU構成</p>