シグネチャーとは『署名』の意味で、著名人などのサイン入りのものを「シグネチャーモデル」と言うが、クルマの場合は人名を冠したモデルを意味する。
創業者、名物エンジニア、功労者、CMキャラクター…過去から現在まで登場したシグネチャーモデルのなかから厳選して33車をご紹介!
※本稿は2022年11月のものです。
文/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出/ベストカー2022年12月26日号
■日本車編
CMやカタログで起用したイメージキャラクターの名前を冠したモデルが多いのが日本車の特徴だ。
■トヨタ GRカローラ モリゾウエディション
モリゾウエディションは2シーター化、ボディ補強、トルクアップ、クロスミッションを採用したスペシャルで、自身の名を冠するほどの自信作ってこと!!
■トヨタ セリカGT-FOUR カルロス・サインツ・リミテッド
セリカGT-FOUR RC(ラリー・コンペティション)は世界5000台限定で販売された(日本は1800台)。欧州では、当時のトヨタWRCのエースドライバーのC・サインツの名を冠して販売された。羨ましい~!!
■トヨタ コルサ/ターセル MOMOEセレクション
初代ターセル/コルサのCMキャラクターに山口百恵を起用。『百恵の赤い靴。』というキャッチは有名だが、特別仕様車まで設定。
■レクサス LS/LC/RX HIDEKI MATSUYAMAエディション
プロゴルファーの松山英樹選手のメジャー初優勝を記念した特別限定車で、LS、LC、RXに設定。特別色、サイン入りシリアルナンバーも装備。松山英樹レプリカキャディバッグの特典付き。
■日産 スカイライン ポール・ニューマンバージョン
日産は1981年デビューの6代目スカイライン(R30)のCMやカタログのキャラクターとしてポール・ニューマン氏を抜擢し、前期モデルはニューマンスカイラインと呼ばれるほどイメージも定着。ボディ&本革ステアリングにサインが入るほか、バケットシートも装備するなど専用装備満載の特別仕様車だった。
■日産 グロリア ジャック・ニクラス・バージョン
6代目グロリアのイメージキャラクターだったプロゴルファーのジャック・ニクラス氏にちなんだカタログモデルでサインが入るほか高級オーディオも装備。7代目にも設定。
■三菱 ランエボ トミ・マキネン・エディション
トミ・マキネンのWRC史上初の4年連続チャンピオン獲得を記念した特別仕様車。サスペンションの取り付け位置の変更など大幅なアップデートが施されWRCでも大活躍!!
■マツダ カペラ アラン・ドロン・バージョン
ルビーのようなアラン・ドロン専用エンブレム、ボディサイドのデカール、サインの刺しゅうがあしらわれたシートなどを特別装備。が、売れた記憶は……ない。
■スバル インプレッサ シリーズマクレー
マクレーのWRCでの優勝を記念し、イギリスにおいて200台限定で販売されたWRX STI(GC8)。チャンピオンではなく優勝しただけで名前を冠するほどマクレー人気は絶大だった。
■スズキ アルト 麻美スペシャル
もうアルトといえばこの方、小林麻美さん。すらりとした長身、ハスキーボイス、ちょっとアンニュイな感じで世の女性の憧れの存在。アルトの売り上げにも大貢献です!!
■スズキ カルタス タチバージョン
舘ひろし氏がシブく発する『オレ・タチ、カルタス』のフレーズは当時若者の間で流行。舘氏がプライベートでは絶対に乗りそうもないコンパクトカーのカルタスにギャップ萌え。スズキの勝ち。
■輸入車編
日本車に比べてレース、ラリー、メーカーの功労者など、功績を讃えたクルマが多いのが特徴となっている。
■メルセデスベンツ SL ルイス・ハミルトン/ニコ・ロズベルグエディション
メルセデスは2014年のF1を制した記念にSL63AMGをベースとしたハミルトン仕様(右)とロズベルグ仕様(左)を19戦開催にちなみ19台限定販売。
■メルセデスベンツ SLR スターリング・モス
メルセデスベンツは2010年に1950年代のレースシーンで大活躍した300SLRレーシングカーをオマージュしたモデルを発売するにあたり、それを愛機としていたスターリング・モス氏の名前を冠して特別感を強調。日本では2台が限定販売され、ベストカーの企画で青山王子も商談した。
■マクラーレン セナ
P1に続くアルティメットシリーズの一台として、1988~1993年にマクラーレンF1をドライブした伝説のドライバー、アイルトン・セナの名を冠した。
■フィアット スティーロ ミハエル・シューマッハエディション
2004年に当時フェラーリF1のエース、シューマッハをフィーチャーし欧州限定で販売。600(セイチェント)にも設定。フィアットは当時フェラーリの親会社だったこともあり強権発動した感じか?
■ケータハム スーパーセブン JPE(ジョナサン・パーマー・エディション)
1992年に発売。元F1ドライバーのジョナサン・パーマーの監修のもと、フレームを補強、ブレーキを強化、ストレートカットミッションを採用。エンジンは大幅パワーアップ。
■アルピーヌ A110GT ジャン・レデレ
スペシャルモデルを多く設定しているA110だが、アルピーヌ創始者のジャン・レデレ生誕100周年を祝い、世界100台限定で販売。
■アルピーヌ A110R フェルナンド・アロンソ リミテッド・エディション
A110の最新モデルで軽量化が施されたRをアロンソがプロデュースした限定車。ボンネットにサインが入るなど特別感はあるが、アロンソのアストンへの移籍は大誤算!?
■シトロエン C4 by LOEB
ローブが2004~06年にかけて3年連続WRCチャンピオンを獲得したのと、シトロエンがWRCに復帰したことを記念したモデル。32台限定で販売された。
■BMW ミニクーパーS パディ・ホプカーク・エディション
MINIは積極的に限定車をリリースするが、このモデルは2021年に販売。故パディ・ホプカークはMINIにモンテ初優勝をもたらしたラリードライバーで、その時のマシンがモチーフ。
■ロータス エリーゼ RGBスペシャルエディション
RGBとはロータスの有名なエンジニア、ロジャー・ベッカー氏のことで、このモデルは引退(定年退職)するベッカー氏の功績を讃えた限定車となっている。なおこのRGBはエキシージにも設定された。
■ロータス エヴァイヤ フィッティパルディ
エヴァイヤはロータスのハイパーEV。かつてロータスF1で活躍したエマーソン・フィッティパルディ氏が開発にかかわったモデル。ただ名前を冠しただけのモデルではない!!
■ブガッティ ヴェイロン レジェンドシリーズ エットーレ・ブガッティ
レジェンドシリーズの最終モデルは2014年に登場。創業者であるエットーレ・ブガッティの名が冠せられた。6台限定で3億円(当時)
■ジャガー Fタイプ KEI NISHIKORIエディション
プロテニスプレーヤーの錦織圭選手が内外装をセレクトしたモデルで、エンジンカバー、ダッシュボードにサイン入りシリアルナンバープレートを装着。イギリスの名門に日本人の名前が冠せられたのは快挙!!
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【まとめ】次は何が出る?
かつて日本車のシグネチャーモデルはCMキャラクターが多かったが、最近はこの手法がないため、積極的に設定する努力をしてほしい!!
あと、今後要注目の人物は、ポルシェとアンバサダー契約を結んでいる大谷翔平選手、F1チャンピオンのマックス・フェルスタッペンのふたりで、登場するのは鉄板か!?
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投稿 俳優 スポーツ選手 エンジニア…… 人名を冠した特別なクルマたち!! 世界のシグネチャーモデル は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。