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AMDが2022年12月に発売をしたRadeon RX 7900 XTXにおいては一部のリファレンスモデルにてGPU温度が許容値の110℃に到達しパフォーマンス面で悪影響が出るという問題が発生していますが、この問題の原因がベイパーチャンバーの設計不良によるものの可能性が出ているようです。

Radeon RX 7900 XTXの高温問題はベイパーチャンバーが原因?GPUを垂直に置くと温度は大きく上がらず。

AMDのRadeon RX 7900 XTXについてはGPUホットスポット温度が110℃に達し、パフォーマンスが落ちるなどの不具合が一部のリファレンスモデルにて発生がしています。この問題についてはAMDは一時は仕様と回答してしまったものの、現在は不具合を認め原因と対応方法を調査中としていますが、ドイツのテック系Youtuber、Der8auer氏がリファレンスモデルに搭載されているベイパーチャンバーが問題の原因になっているのでは無いかと実験を基に指摘しています。

Radeon RX 7900 XTXについてはチップレットデザインを採用した設計であるがためにGPUダイとヒートスプレッダーが均等に密着していないためGPUホットスポット温度が大きく上がってしまうのでは無いかと言われていましたが、Der8auer氏はヒートスプレッダーの高さを調整した上でGPU温度を計測しても温度は最高値の110℃まで上がったとの事です。

ただ、この温度についてGPUを垂直に置いた場合、GPUのホットスポット温度は90℃程度にまで抑えられる事が明らかになっています。また、不思議な事にGPUに負荷を与えたままGPUを水平に置いた場合はGPUホットスポット温度が急激に上昇し110℃に到達してしまうとの事です。

この現象は他のリファレンスモデルのRadeon RX 7900 XTXでも発生しており一度水平に置いたGPUを再度垂直に置き直してもGPUホットスポット温度は110℃で固定されてしまうとのことです。

また、GPUホットスポット温度の他にGPU温度についても水平に置くと上がるようです。

Der8auer氏によると、GPUとヒートスプレッダーの密着性の問題は排除した上で、GPUの搭載角度を変えると温度が変わるという事象はベーパーチェンバーに問題を抱えていると指摘しています。特に、Radeon RX 7900 XTXのベーパーチェンバーでは非対称的なデザインになっており蒸発した水分がベーパーチェンバーの一部分に滞留しGPUが当たるヒートスプレッダー部分に水として戻ってきていない可能性などがあり、ベーパーチェンバー自体の設計不良が疑われるとのことです。

なお、このベーパーチェンバーの不具合が事実であればリファレンスモデルのRadeon RX 7900 XTXについてはベーパーチェンバーを再設計したうえで全品交換という措置が必要となりAMDにとっては大規模なリコールとなる可能性が出ています。

 

このRadeon RX 7900 XTXの温度問題についてはGPUクーラーを一度外して付け直せば直るような軽いものでは無いかと考えられていましたが、Der8auer氏の指摘が事実であればAMDにとっては大事と言えそうです。というのもRadeon RX 7900 XTXについては初回に販売が行われたモデルのほとんどはリファレンスモデルでベーパーチェンバーの設計不良となると数万台のRadeon RX 7900 XTXをリコールするという金銭面でかなり大きなダメージを負う事となりそうです。

NVIDIAの12VHPWR問題が起きた際にイジったツケが回ってきたのですかね・・・

 


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