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冬の瓦工場に、冷気が張り詰めていた。淡路島特産のいぶし瓦を製造する兵庫県南あわじ市津井の「タツミ」を訪れた日、6基ある炉に火は入っていなかった。燃料高騰が厳しく、ガス代の節約で焼く日を集中させているからだった。 裸の蛍光灯に照らされた一室で、職人たちが黙々と作業に精を出していた。黄…