<p>自動音声で詐欺を働く違法な「ロボコール」を停止しないと通信遮断も辞さないとFCCが通信事業者のTwilioに警告</p><p>自動音声で詐欺を働く違法な「ロボコール」を停止しないと通信遮断も辞さないとFCCが通信事業者のTwilioに警告</p><p>自動音声による電話を行い、政治団体や企業のマーケティングをしたり、時には詐欺を働いたりする「ロボコール」が社会問題化しています。これまで小規模な通信事業者にのみロボコールの通信を停止するよう求めてきたアメリカの連邦通信委員会(FCC)が、初めて大手企業の「Twilio」に停止勧告書を送付し、48時間以内に止めなければ通信システムから切り離す可能性があると警告したことが分かりました。</p><p>FCCは書簡の中で「Twilioが1社以上のクライアントに代わり違法なロボコールを発信しているようだと判断しました。この書簡は、Twilioが取るべき重要な法的義務とステップを通知するものです。Twilioは通信を調査し、必要に応じてブロックするなどの措置を講じ、ネットワークが違法なロボコールの発信源となり続けることを防止する必要があります」と述べ、従わない場合は通信遮断も辞さないと警告しました。また、14日以内に「どのような制度を導入したのか」を説明することもTwilioに求めています。 Twilioの従業員数は約8000人、時価総額は記事作成時点で100億ドル(約1兆3000億円)をやや上回る規模の会社です。海外メディアのCommsriskはこの書簡が送付されたことについて、「Twilioが突然切断されると、Twilioを利用している他の企業にもあらゆる影響が及び、商業界の多くに衝撃が走ることになるでしょう。Twilioのような規模の企業に対して明確に警告を発することは、これまで前例のない強力な執行手続です」と述べました。 FCCはこれまでにも小規模な通信事業者に停止勧告書を送付しており、Twilioに与えた48時間という期間も標準的なものだそうです。 今回の措置の引き金となった違法なロボコールは、MV Realtyという不動産仲介会社が行ったもの。MV Realtyは詐欺的なロボコールにより顧客をだまし、少額の現金支払いと引き換えに家を抵当に入れるよう要求したとして、いくつかの州で検察当局から訴えられています。 FCCは住宅ローン詐欺から身を守るためのメッセージを発信したうえで、Twilioの対応が不十分だったとし、「Twilioのような大規模なプロバイダーが自社のネットワーク上で違法な通信を許可していることは憂慮すべきことです。Twilioが直ちに停止することを望みます」と述べました。 この記事のタイトルとURLをコピーする</p>