ファインダーを覗きながら待っていると、屋根の上にひとかたまりの白雲が流れてきた。 「塔の上なるひとひらの雲」というしらべが頭に浮かんできて、声に出して呟(つぶや)きながらシャッターを切った。 あとで調べると、佐佐木信綱の「ゆく秋の大和の国の薬師寺の」というしらべを頭に置いた歌だった…
ファインダーを覗きながら待っていると、屋根の上にひとかたまりの白雲が流れてきた。 「塔の上なるひとひらの雲」というしらべが頭に浮かんできて、声に出して呟(つぶや)きながらシャッターを切った。 あとで調べると、佐佐木信綱の「ゆく秋の大和の国の薬師寺の」というしらべを頭に置いた歌だった…