UBS投資銀行のリサーチノートによると、OpenAIの人気AIチャットボット「ChatGPT」が先月、ローンチからわずか2ヶ月で推定1億人の月間アクティブユーザーに達し、「史上最も急速に成長した消費者向けアプリケーション」となったことが分かった。
比較対象として挙げられる消費者向けの人気アプリケーションであるTikTokは月間ユーザー数1億人に達するまでに9ヶ月、Instagramは約2年半を要したという。
UBSのデータは分析会社のSimilar Webによるもので、それによると1月には毎日約1300万人のユニークビジターがChatGPTを利用し、12月の利用者数の2倍になったという。
Reutersは、UBSのメモの中で、UBSのリサーチャーのLloyd Walmsley氏が「20年間インターネット業界を見てきて、消費者向けインターネットアプリがこれほど速く成長したことはない」と書いていることを引用しており、いかにChatGPTが革命的な存在であるかを語る上で、象徴的な記録と言えるだろう。
ChatGPTは会話型大規模言語モデル(LLM)であり、ほぼ人間レベルであらゆるトピックを議論することができる。文脈を読み取り、時には正確ではないものの、簡単に質問に答えてくれる。11月30日に無料のパブリックベータ版として発表されたGPT-3.5(text-davinci-003)搭載のAIボットは、教育、コンピュータセキュリティ、金融の分野でこれまでにない衝撃を与え、Googleに大いなる危機感を抱かせるものだった。
加えて2月2日(日本時間)、OpenAIは月額20ドルのサブスクリプションサービス「ChatGPT Plus」を発表し、ユーザーに応答時間の短縮、ピーク時のChatGPTへの優先アクセス、新機能への優先アクセスなどを提供することを明らかにした。これは、ChatGPTへの激しい需要に対応するための試みで、サイトではしばしば、圧倒的なアクティビティのためにユーザーがアクセス拒否される事態が起こっていた。
ChatGPTは、今後GPT-4に基づくより高速で詳細なバージョンがMicrosoftのBingに搭載されると報じられており、本格的にGoogleの牙城を切り崩していくことが予想される。
これに対抗して、Googleは、同社の大規模言語モデル「LaMDA」に基づくAIチャットボット(コードネームApprentice Bard)を開発しており、ChatGPTにはない、現実の状況を反映した回答を返せる、より優れたものをリリースするとされている。
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