1月28〜29日にサウジアラビア・ディルイーヤで開催された2022/2023年ABB FIAフォーミュラE世界選手権“シーズン9”第2ラウンドのディルイーヤE-Prix。日本メーカーのニッサン・フォーミュラEチームは、今季から加入したサッシャ・フェネストラズが第3戦で初入賞を果たした。
ダブルヘッダーで開催されたディルイーヤでのフォーミュラE第2戦と第3戦。ニッサン・フォーミュラEチームのフェネストラズは、28日に行われた第2戦では17位完走となったが、2日目の第3戦では速さを披露し、チームにとってシーズン9初ポイント獲得となる8位でフィニッシュ。自身にとってもフォーミュラE初入賞を飾った。
この結果にフェネストラズは「フォーミュラEで初めてポイントを獲得してうれしい」と語った。
「予選はもっと上に行けたかもしれないけど、週末の進歩や学びには満足しているよ。決勝は良いペースで走ることができたけど、まだまだ学ぶべきことがたくさんある」
「フォーミュラEはつねに接戦だし、予選でひとつでも小さなミスを犯せば、本当に大きな犠牲を払うことになる。でも、チームはメキシコ(第1戦)から大きく改善した。この勢いを維持して、インド(第4戦)の新しいコースに挑み、さらに多くのポイントを獲得したい」
また、チームメイトのノルマン・ナトも混戦のレースを戦い抜き、第2戦を12位、第3戦を14位でフィニッシュした。ナトは「この週末はまずまずの出来だった」とレースウイークを振り返った。
「ポテンシャルをフルに発揮するためには、予選でのタイヤの使い方をもっと理解する必要があるね。フォーミュラEは予選からつねに接戦だから、コンマ1秒が大きな意味を持つんだ」
「僕たちはペースが良かったから順位を上げることができたけど、もし、もう少し上の順位からスタートできていたら、トップ10入りのチャンスは高まったはずだ。フェネストラズとチームが今シーズン初のポイントを獲得できてとてもうれしく思っている。ここからはもっと良い成績を残せるように、インドに向けて集中していくよ」
そしてニッサン・フォーミュラEのゼネラルマネージャーであり、チームのマネージングダイレクターを務めるトマソ・ヴォルペも「特にフェネストラズのレースは素晴らしかった。初のポイント獲得は喜ばしいことだよ」と称賛のコメントを残している。
しかし、チーム全体の戦いについては「初のポイント獲得は喜ばしいことだが、私たちはもっと上を目指せると思う」と気を引き締めた。
「戦略もうまくいっているし、チームとして強さも感じるので、残りのシーズンに向けても期待が持てる。選手権はまだ始まったばかりなので、細かい点に集中しながら前進を続けていく」
さらにこのディルイーヤE-Prixでは、2戦にわたりニッサン・パワートレインを搭載するネオム・マクラーレン・フォーミュラEチームが速さを披露し、第3戦でジェイク・ヒューズがチーム初のポールポジションを獲得。決勝ではレネ・ラストが3位表彰台を獲得する結果を残した。このカスタマーチームの活躍に対してもヴォルペは「ニッサンe-4ORCE 04の実力が証明された。本当にうれしい」と喜びをみせている。