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大前純史・画第一章 北堀江にて 五 (文・永井紗耶子) 文吾(ぶんご)にとっても狭山(さやま)の御家騒動なんぞ、さほどの関心はない。そもそも自らが仕える御家の当主に会ったことすらないのだ。ましてや他所(よそ)の御家など知る由(よし)もない。だが以前、この連歌の会に来ていた狭山の元家老…