F1において卓越した才能を持ち合わせているシャルル・ルクレール(フェラーリ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)が会話をするのに話題は尽きないだろうが、ふたりのドライバーはレース以外にも共通の情熱を抱いている。それはファッションだ。
ハミルトンは情熱を傾けているファッションについて、他の人たちからは派手過ぎると見られることがあっても、それによってレースウイークの間に「ストレスを解消」でき、「新鮮かつポジティブ」な気分で次の戦いに臨めると、しばしば語っている。
ルクレールは7度の世界チャンピオンであるハミルトンの足跡をたどることを願っているが、ファッションの世界ではすでにハミルトンの後を追っている。ルクレールは自身のアパレルプロジェクトを立ち上げたが、時間がないためにデザイナーとしての野望を保留にせざるを得なかった。
「僕はプロジェクトを始めたけど、その後保留にしている」とルクレールはイタリアの『Gazzetta dello Sport』に語った。
「うまくいけば将来再開できるだろう」
「僕たち(ハミルトンとルクレール)は好みのアパレルブランドについて話をする時がある。彼は趣味がいいし、コースで奇抜な格好を見せつけるガッツもある」
実際ハミルトンは、土曜日午後のポールポジションよりも注目を集めるような、カラフルでクリエイティブな服を着て、キャットウォークのモデルのようにパドックを歩き回っていることがよくある。ハミルトンの華麗な様子を称賛する一方で、もう少し控えめでクラシックなルクレールは、ランウェイを歩くのは気まずく感じるだろうと語っている。
「(キャットウォークは)落ち着かない。たくさんの人たちが僕を見つめるんだ。でもショーを見るのは楽しいし、もっと変わった服を観察するのが好きだ」
「僕は昨年はミラノでフェラーリ・スタイル・ショーに出たし、その前はアルマーニにも出た」
5回のグランプリ優勝経験を持つルクレールは、現代美術にも強い関心を持っている。ファッションは「何も言わずに自分を表現する」方法を提供する、興味深いものだと考えている。
「このことに気づいたのは、F1のおかげで世界中を旅し始めた時だ。それまで知らなかった国や都市に行った。身なりを整えることは、違う文化や伝統では違う意味を持つことに気づいた」
「2017年頃からファッションに本当に興味を持ち始めたんだ。それまでも好きだったけれどね。ファッションの世界にさらに触れるようになり、ファッションショーに足を運び始め、ジョルジオ・アルマーニの常連客になった」