(中略)
――依然として世間の生活保護への風当たりが強く感じますが、生活保護バッシングはいつ頃から強まったのでしょうか。
2012年に人気お笑い芸人の親御さんが生活保護を受給していることが報道され、世間から注目を集めました。その芸人さんが売れていなかった頃に親御さんが受給を開始し、売れてからは福祉事務所と相談しながら援助もしていたそうです(その分保護費は減額される)。福祉事務所は、把握したうえで支給を停止していないので(親族であっても養わなければならない義務はないため、親族の高収入が必ずしも支給停止になる理由にはならない)不正ではありませんでした。
しかし売れている芸人であり、高収入であると見られたこと、親との関係が良好であることをテレビで話していたことから「子は親を養うのが当然だ」「収入があるのに親に生活保護を受けさせるのは不正だ」という見方がマスメディアを中心に作られていました。彼の親は不正受給ではないのにもかかわらず、生活保護バッシングは加熱し「生活保護は不正受給が多い」というイメージが作られていったんです。
でも実際には、保護費の総額に対する不正受給額を算出すると約0.36%です(※)。そして、不正受給というと「財産があるのに役所に嘘をついて受給している」というイメージですが、実際は「働いた際の収入を申告しなかった」などです。それらは税務課のデータと照合すればすぐにわかり、その分の保護費は返還させられます。
むしろ捕捉率(生活保護を利用する資格がある人のうち実際に利用している割合)は厚生労働省の推計によると22.9%であって、必要な人が利用できていない問題があります。「バッシングされるのが怖い」「ママ友に知られたくない」といった理由から申請自体できない人は珍しくないです。それを乗り越えて受給に至っても、担当職員から「あなたは税金で生活しているんだから」と嫌味を言われ続けて、収入がほとんどないにもかかわらず、生活保護を抜けた人もいます。
(中略)
ちなみに私自身も、かつては生活保護に偏見がありました。
――どんなことでしょうか。
最初に生活保護を意識したのは、子どもを保育園に入れるための手続きで市役所に行ったときです。そこは「福祉」と表示されたフロアで、案内板には「生活保護」という文字も書かれていました。その時「そうか、保育園に入れるのは『福祉』を受けるってことなんだ」「生活保護と同じなんだ」とモヤモヤした記憶があって。モヤモヤの理由は長い間わからなかったのですが、生活保護の問題を知るようになって、ようやくそれが差別感情なのだと自覚しました。
生活保護に限らず「福祉のお世話になるのは『かわいそう』な人」という空気が、日本の社会にはあります。当時は「保育園に入れられる子どもはかわいそう」という空気もありました。福祉を受けることへの偏見は、本人に自覚がなくても、空気によって知らず知らず沁みついてしまうのかな……と、自分の経験を通して感じています。
(中略)
――生活保護受給者がパチンコをしていることが取り上げられ「本当は働けるのに働かない怠けた人」というイメージが強まった印象があります。
パチンコは槍玉にあげられる筆頭ですよね。支援者は「ギャンブル依存症の問題が潜んでいる」と指摘しています。世間のイメージは「生活保護を受給→パチンコ通い」ですが、実際にはさまざまな要因からパチンコがやめられなくなり、働くこともできなくなって生活保護を利用するに至るなど、複雑な事情があるケースが少なくありません。責めるのではなく、必要なのは支援です。そして何より、保護費の使途は本人が決めること。もともと多くはない保護費をパチンコで浪費したら困るのはご本人ですし、それを他人が責めるのは筋違いの上に酷でしょう。
(全文はこちら)
https://news.yahoo.co.jp/articles/9942bf1b4542dd468eb59dad6c64f00783f75292
引用元: ・【社会】なぜ生活保護は「恥」とされるのか。漫画を通して考える「生活保護への偏見と誤解」 [デビルゾア★]
煽ったのはともかく河本は訴えていいと思う
The post 【社会】なぜ生活保護は「恥」とされるのか。漫画を通して考える「生活保護への偏見と誤解」 first appeared on TweeterBreakingNews-ツイッ速!.