本日12月29日(木)、『西村京太郎トラベルミステリー』ファイナル作品『十津川警部のレクイエム』が放送される。
ミステリー界の黄金コンビ“十津川警部”と“亀井刑事”が旅情あふれる映像を背景に鉄道にまつわるトリックを解明、事件の裏に潜む人間ドラマを浮かび上がらせてきた『西村京太郎トラベルミステリー』。
誕生から43年、2時間ドラマの金字塔ともいうべきシリーズがついに完結する。
『西村京太郎トラベルミステリー』は、“初代十津川警部”三橋達也さん主演で1979年にスタート。以来43年間、常に時代を反映しながら最新の鉄道トリックを取り入れてきた。
2000年放送の34作目で初代・三橋達也さんから十津川役を受け継いだ高橋英樹は、第73弾となるファイナルまで40作にわたって主演。
また、高田純次は2012年、長らく亀井刑事を演じてきた愛川欽也さんにかわって登場。10年間、高橋とタッグを組み、味わい深い演技を披露してきた。
◆同僚刑事の死に十津川班がく然!
最終作『十津川警部のレクイエム』の舞台は、静岡県を走る“大井川鐵道”。十津川警部(高橋英樹)の部下・柿沼刑事(葛山信吾)が、奥大井の寸又峡で女性と遺体で見つかったところからストーリーがはじまる。
柿沼は1年前、大井川鐵道の“湖上駅”で恋人・二宮ゆき(小島藤子)と結婚式を挙げたが、その翌日、新婦がストーカーに刺殺されてしまうという悲劇に見舞われていた。
最愛の人を失った柿沼に、なんとか前を向いて歩いてほしい…。そんな思いを胸に、十津川や亀井刑事(高田純次)は1年間、彼を見守ってきたつもりだった。
ところが、飛び込んできたのは柿沼が大井の地で無理心中したという知らせ。しかも、相手は亡き妻・ゆきとそっくりな女性・小菅みな子(小島藤子)だった。
みな子の親友・木之内順子(星野真里)によると、ゆきの命日に奥大井を訪れた柿沼が偶然、観光に来ていたみな子と出会い、運命を感じて交際をスタートさせたらしいのだが、順子は「道連れにするなんてひどい!」と十津川を強くなじる。
しかし、どうしても柿沼が心中死を選ぶとは信じられない十津川たちは、彼の死について捜査を開始。するとしだいに、事件の背後に潜んでいた巨大な闇が浮かび上がり…。
◆十津川が銃口を向けた相手とは!?
本作では、信頼する部下を失った十津川が「仲間を殺した殺人犯を、この手で殺したいと強く感じています」「あなたが犯人なら、あなたを殺す」と、疑惑の人物に向けて怒りをあらわにするシーンが。
演じる高橋も「今回、十津川が強い表現で容疑者に怒りをぶつけますが、常に冷静な彼が感情をあらわにしたのははじめてのこと」と、シリーズを振り返って分析する。
さらには、十津川が拳銃を抜く、シリーズ史上初の場面も登場!
高橋は「仲間が殺されたことに対する怒り、それから悪に対する刑事としての怒りが集約された結果なのですが、非常に珍しい十津川像が描かれています。人間の善と悪の両面が丁寧に描写されたドラマです」とファイナルのみどころをアピールしている。