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<p>防衛予算、財源探しに奔走 財政規律緩む懸念も</p><p>防衛予算、財源探しに奔走 財政規律緩む懸念も 政府内では本来の目的から外れた財源を転用する検討が進む。こうした〝禁じ手〟が常態化すれば、財政規律の緩みに拍車がかかる懸念も強まる。</p><p>令和5年度予算案の防衛費は、4年度当初に比べ約3割増となる6・8兆円を計上した。増額分の財源は特別会計の剰余金や含み益といった「埋蔵金」を充て込み、何とか捻出…</p><p>令和5年度予算案の防衛費は、4年度当初に比べ約3割増となる6・8兆円を計上した。増額分の財源は特別会計の剰余金や含み益といった「埋蔵金」を充て込み、何とか捻出した格好だ。だが、防衛費は6年度以降も増額されるため財源探しが一層難しくなるのは避けられず、政府内では本来の目的から外れた財源を転用する検討が進む。こうした〝禁じ手〟が常態化すれば、財政規律の緩みに拍車がかかる懸念も強まる。 5年度に増額される防衛費は1・4兆円。この財源として装備品の絞り込みなど効率化による歳出改革で0・2兆円分を確保する。また、外国為替資金特別会計からの繰入金や国有財産である「大手町プレイス」の売却収益など税外収入4・6兆円のうちの1・2兆円を5年度の増額分に充て、残りを「防衛力強化資金」として6年度以降に活用する。 政府は防衛費の増額に5~9年度で43兆円を確保する方針で、追加の財源は計14・6兆円が必要。このうち歳出改革や税外収入などで11兆円を賄い、残りを増税で確保する計画だ。予算案とともに23日に閣議決定した5年度税制改正大綱では、9年度に1兆円強の財源を増税で賄う方針を明示した。 ただ、増税する法人、所得、たばこの3税目のうち所得税は東日本大震災の復興財源に充てる「復興特別所得税」を一部転用。また、歴史的に防衛財源の対象外だった建設国債を自衛隊施設の整備などに充てる方針も併せて打ち出した。 6年度以降の財源捻出では、法的に軍事組織であることを否定する海上保安庁予算を防衛予算に算入する案も浮かぶ。財源の使い道を一度変えてしまうと、こうした前例が踏襲される危険性もはらむ。なりふり構わぬ強引なルール変更が許されれば、費用対効果が検証されない無秩序な予算肥大化につながりかねない。 (西村利也)</p>