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国民民主の動向がにわかに注目されている。時事通信が2日午後、「自民党が、公明党との連立政権に国民民主党を加える案を検討している」「国民の玉木雄一郎代表が入閣する案が浮上している」とスクープしたのがきっかけだった。

10月20日、総合経済対策の提言書を手渡す玉木氏と岸田首相(官邸サイト)

首相も玉木氏も否定するが…

興味深いのは一報があった後だ。岸田首相(自民総裁)が「私は全く知らないし、私自身考えてはいない」と言えば、玉木代表も「報道されたような事実はない」。それぞれきっぱりと否定したにも関わらず、時事通信はその翌日にも重ねて記事を配信したことは意味深だ。

情報源は複数の自民党関係者で、岸田氏も麻生副総裁も連立入りに向けた交渉を了承しているとまで時事は報じている。表向きの記者対応との温度感の落差があるが、「今の政権はこれぐらいのカンフル剤を打たないと良くならない」と語る関係者のコメントがあるあたり、生々しい。少なくとも首相周辺には支持率低下をなんとか打開しようとする勢力が一定度いるのは確かなようだ。

ただし、「生煮え」感は否めず、このタイミングであえてリークがあったことには、むしろ連立の枠組みを変えることに異論がある人たちが「話を潰そう」とする思惑があったのかを含め、裏舞台の蠢きを感じさせる。

その渦中の玉木氏は3日、茨城県議選の遊説先で事実関係について「承知していない」と重ねて否定。週末も記者たちに追いかけられたが、国民民主の番記者たちは把握していなかったのか、茨城入りに先立つ3日午前、ある政治イベントに玉木氏が参加していることは報じられなかった。

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