クルマのプラモデルを作るにあたっては、少しでも実車の印象に近づけたい。あるいはどれだけクルマっぽく見せるためにリアリティを追求するかを、多くのビルダーが意識するはず。しかし、それらとはまったく異なるベクトルで楽しむモデリングが存在する。改造プラモデル雑誌モデルカーズ・チューニングの名物コーナー『箱絵再現倶楽部』は、昔懐かしいプラモデルのボックスアートに描かれたクルマの姿をそれらしく再現すること。ここでは、古い箱絵に魅せられたビルダー、羽山和良氏による、懐かしい「ニチモ」のブタケツローレル箱絵を再現した2台を紹介させていただこう。
ド派手ピンクのスリーキャブローレル街道レーサー
1/24はレースカーのキットをホイール他の追加でなんとなくそれらしく見せたなんちゃって街道レーサーだったのに対し、1/20は他のメーカーではほとんど見られなかった、エンジンをも含むチューンドカーとしての再現が試みられていた。その中でも有名なのがこのスリーキャブローレルで、文字通り3連装のウェーバーやタコ足などが部品として付属。ホイールは当時のカーマニア垂涎のセンターロック式のハヤシスーパーストリートもしくはアウトトラッダーが含まれていた。この作品はアオシマ1/24で同車の再現を試みている。角目ヘッドライト、フロントエアダム、そしてタミヤのDR30ブラックスペシャルから移植したスーパーストリートなどで抜群の再現度を誇る。テールランプにも注目して欲しい。
赤いアドバンA3Aが似合う!
こちらの白いブタケツ。少々幅は広めにデフォルメされているが、マルイと並んで密かに評価の高いニチモのブタケツローレル。アオシマと違って、リアピラーのノッチもしっかり再現されており、グリルが前期型となっているのもポイントだ。当時の流通量も決して多くはなく、下手するとマルイ以上に入手は難しいが、ビルダーはオールドビルドを本企画のためにレストア&リペイントして仕上げてきてくれた。バンパーまで塗りつぶした純白のボディに、赤いアドバンA3Aがこれでもかというくらい似合う。以下ギャラリーで2台のローレル箱絵仕様のディテールを是非ご覧いただきたい。
modelcars tuning 其の十
ローレル2000 SGX
Base:ニチモ1/24 Builder:羽山和良
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